澄んだ空の下で
「あげる」
2つ入っているサンドの内、一つをあたしに差し出す恭に思わず首を傾げた。
「え?」
「トマト食えねぇから」
「…え?」
「こっちの肉だけでいい」
そう言って、分厚いトンカツが挟んであるほうのサンドをあたしに見せた。
「…って言うか、何で嫌いなのに買う訳?」
だったら買わなきゃいいじゃん。
「これしかなかった。だから、ほら」
差し出す恭を見てうっすら笑うあたしに、恭は表情を柔らかくする。
「ありがと」
立ちあがって、手を伸ばすあたしに、サンドがある。
それにかぶりついたあたしに、恭はパックのお茶を差し出した。
「ほら」
「…え?」
「ついでに」
「え、あぁ…いいの?」
「あぁ。…アンタにこの場所借りてっからな」
「別にあたしの場所でもないけどね」
差し出されたお茶を受け取ったあたしは、もう一度さっきまでいた場所に腰を下ろす。
パックにストローを差し込んで喉に流し込みながら、ベンチに居る恭をついボンヤリ見てしまった。
…なんか、不思議な光景。