僕の可愛いお姫様
金属と金属が擦れ合う、普段なら気にも留めない様な、今は不快な音と重力感。
横向きに寝転んだ状態で、目だけを動かして確認する。

どう細工したのか、その作業を一人で成し遂げたのか、感心すらしそうな状況。
天井からぶら下がっている「金属」。
鎖となって繋がっている場所は、自身の両手首だった。

意識を集中させれば、足首にも冷んやりとした感覚がある。
恐らく同じ状況。
「足枷」という物だろう。
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