僕の可愛いお姫様
暫くまた他愛の無い会話をして、泉は帰っていった。

また直ぐ会えるのに、さよならはどうしても慣れる事が出来ない。

またね、と手を触り合い、少しずつ遠くなる泉の背中を見ていた。
それを彼だって知っているのだろう。
何度か振り向いては「危ないから早く戻りなよ。」と笑って、手を振ってくれる。

もういっそ一度も振り向かなければいいのに。

彼の優しさが、余計に寂しくさせた。
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