僕の可愛いお姫様
「莉世…ねぇ、それって、まさか。」

喉がカラカラに渇いていた。
なのに目の前のアップルティーを「飲み物」だと認識出来ないくらいには、混乱していた。

相当、混乱していた。

その混乱を見透かす様に、莉世は軽く笑った。

「私も思ったわよ。『まさか…』って。
瑞穂を好きになった時から、何度もフラれ続けたあの日から、ずっと。

瑞穂が言ったわけじゃないの。
『自分の好きな人は梅雨李だ』って。
でも、言ったでしょ?
ずっと見てた。ずっとずっと、瑞穂だけが好きだった。

その人の中心には誰が居るかくらい、直ぐに解った。」

哀しそうに、けれどとっくに諦めはついているんだと言いそうな表情を、私は直視出来ずにいた。

莉世とは反対に私の脳内は諦めが悪く、未だ「まさか」がぐるぐると廻っていた。
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