僕の可愛いお姫様
自分自身の事は、確かに鈍い。
反対に、他人に対しては鋭い方だと思っていた。

瑞穂への気持ちを受け入れられていない間の莉世は、強かった。
絶対にめげようとはしなかった。

莉世の恋愛への感情が不安定になりだしたのは、瑞穂が莉世の気持ちを受け入れてからだ。

いつも不安そうにしていた。
今日の自分はおかしくないか?
こんな風な自分を、瑞穂は嫌悪しないだろうか?

莉世はいつもいつも、瑞穂の目を気にしていた。

そんな恋愛が楽しいのか、疲れないのか、と思った事も正直ある。
だけど莉世は違う。
ただ単に不安がっていたわけではない。

「もっと好きになって欲しい。」

或いは、そう…今なら解る。

「自分だけを見ていて欲しい。」

莉世には超えたい物があった。

何が敏感だ。
私は何も気付いていなかった。
そんな事、考えもしなかったんだから。
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