僕の可愛いお姫様
二人して笑った後、私は不意に、空腹に気付いた。
そう言えば…。

「ね、莉世。お腹空いてる?
この間からココ、新作のケーキ始まったんだよね?」

テーブルの上には既に、宣伝する様に新作のケーキのポップが設置してあった。
魅力的に盛り付けられたその写真は、上手い具合に私を誘惑する。

莉世もどうやら同じ事を考えていた様だ。

「実はねぇ…梅雨李が来る前から悩んでたんだよねぇ。お財布と相談してたのよ。」

誘惑に負けるのは簡単だ。
しかし現実は厳しい、と言いたげに、莉世は心底苦しそうな顔をする。

「りーせっ。奢ってあげる。
『色々な埋め合わせ』と、…まぁ、色々よ。」

私の下手くそな誤魔化しに、何を言いたいかは解っているくせに、わざとはぐらかして、笑ってくれる莉世。

「ふふ。
じゃあ、その色々に甘えましょうかね。」
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