僕の可愛いお姫様
喫茶店を出る頃には、すっかり陽が落ちていた。
春とは言え、陽が落ちれば十分に肌寒い。
着ていた上着の前をしっかり留めて、首元に顔を埋める。
こんなに陽が落ちるまで居座るなんて、なかなか迷惑な客だよなぁ、なんて事を考えていた。
莉世は、喫茶店を出る頃にはすっかり表情が変わって見えた。
何も出来ない私。だけど直接吐き出させる事で、少しは気持ちを軽くしてあげられただろうか。
その為の時間なら良いよね、なんて都合良く考えながら歩く。
肌寒い夜に、自宅が恋しくて、自然と早歩きになっていた。
自宅のマンションの前まで来た時、駐輪場の所に見慣れた様な姿を見付け、少し距離を置いて、立ち止まった。
そうしたのは、暗闇故の、些細な自己防衛だ。
はっきりと確認出来ない事に、人間は自然とそうした本能が働くらしい。
春とは言え、陽が落ちれば十分に肌寒い。
着ていた上着の前をしっかり留めて、首元に顔を埋める。
こんなに陽が落ちるまで居座るなんて、なかなか迷惑な客だよなぁ、なんて事を考えていた。
莉世は、喫茶店を出る頃にはすっかり表情が変わって見えた。
何も出来ない私。だけど直接吐き出させる事で、少しは気持ちを軽くしてあげられただろうか。
その為の時間なら良いよね、なんて都合良く考えながら歩く。
肌寒い夜に、自宅が恋しくて、自然と早歩きになっていた。
自宅のマンションの前まで来た時、駐輪場の所に見慣れた様な姿を見付け、少し距離を置いて、立ち止まった。
そうしたのは、暗闇故の、些細な自己防衛だ。
はっきりと確認出来ない事に、人間は自然とそうした本能が働くらしい。