Suger and Spice

「あたし同じ中学の子いなくて
めっちゃ不安なんだよねー」

しゅんとして肩を落とす美風ちゃん。

こーゆー子をモテる子
って言うんだろうな。

女のあたしから見ても、かなり可愛いもん。

でもぶりっこじゃなくて、
ナチュラルに可愛い。


「星夏ちゃん、同じ中学の子いる?」
「あーいないよ」
「ほんとに?あたしと一緒だ!」

嬉しそうな美風ちゃん。
見てて癒される。



入学式の間も、
暇だったからずっと二人で話していた。

まぁ、ほとんどは美風ちゃんだけど。


そしたらなかなか意気投合して、
初日から、美風、星夏と呼びあえるほど
仲良くなった。



教室に戻ると担任が
「この書類に名前書いてー」
と言いながら紙を配った。



自己紹介?みたいな。

うわ、めんどくさい。
しかも項目が、くっだらない。

とかいいながらガッツリ書いちゃう私。



書き終わった!
と手を紙からあげたら
いきなり風が吹いてきて、
紙があの最低男の所に飛んでしまった。



「あ。」


最低男は私が書いた紙を見てニヤリとし、
何か書きこんで私に返した。


好きな色の欄に、何か書いてある。


何書いたの…?

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