画面じゃなくて俺を見つめて。






ーガチャッ




「舜ちゃん!れん、来ましたー!」



「はいはいおかえり。」






水瀬れん、17歳。2つ下の俺の彼女。





「ありがとう!さっきのめちゃくちゃ良かったよーっ。」





ポイポイっとハイソックスを脱ぎ捨て、俺の座るソファへ直行するれん。





「はぁ…まぁ良いけどな。」





れんがそれでいいなら。





短いスカートも気にせず大胆に足を抱える。



そして、ポケットからヤツをだした。




カチカチと操作して、猛烈な勢いで書き始めるんだ。









いわゆるケータイ小説ってモノを。










「あのねー、舜ちゃん。」



「ん?」




「後ろから抱きしめられるときの身体の位置関係がわかんなくてね、ちょっとやってみて。」







…来た。




れんの、小説のためのシュミレーション。








< 2 / 29 >

この作品をシェア

pagetop