《続》俺様ホストに愛されて
亜希のフォローもあって、なんとかその場を誤魔化すことが出来た。
リュウは納得してなさそうな様子だったけど、それ以上深くは聞いて来なかった。
「明日も早いから今日はこの辺でお開きにしよっか」
朝が早い亜希と大樹のために、あたし達はまだ賑わいを見せる店内を後にした。
夏の夜はまだまだ終わらない。
お祭り気分ではしゃぐ若者を見ながら、あたしはリュウと並んで家までの道のりを歩いていた。
しっかり繋がれた手に嬉しさが込み上げる。
こんなに穏やかな気持ちは久しぶりかもしれない。
嬉しくて腕にギュッと抱き付くと、前を向いて歩いていたリュウの顔があたしを見た。
その顔はさっきと同じように不機嫌な顔。
「んな可愛いことしても俺は騙されねぇからな」
拗ねたように唇を尖らせるリュウ。