《続》俺様ホストに愛されて


「あいつに会ったんだろ?」



有無を言わさない瞳。


さっきので納得したわけじゃなかったのはわかってた。


リュウが言うあいつとは太一のことだと思う。


っていうか、それしかない。



「偶然だよ、偶然‼」



これ以上シラを切り通せないと踏んだあたしは、正直に本当のことを言った。



黙り込むリュウ。


これ以上何か言うと言い訳めいて聞こえてしまいそうだから、あたしも黙り込む。



あの時はちょうどリュウが女の人(妹さんだったけど)と一緒にいるのを見て、ショックを受けている時だった。



リュウの腕からそっと離れて顔を前に向けようとしたその時



「許せねぇんだよ」



より一層低いリュウの声が聞こえて、肩をビクッと震わせた。


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