―君ノ隣―
亜由加side
部屋を出ていった雪奈。何やってんだろ。
なんで怒っちゃったんだろ。雪奈も辛いのに。
今さら後悔しても遅いのに。
でもあゆにとっては大切な二人だから。
涙が溢れる。止めたくても止まらない涙。
雪奈ごめんね。
♪~♪~♪~
『あ、亜由加ー?いまなにしてるー?』
いま聞きたかった声が電話越しに聞こえる。
ばか。なんでこのタイミングなのよ。
タイミング良すぎだよ。
「まさ…き…!!」
『亜由加?泣いてるのか?どうしたんだよ!?』
「あゆ…最低だよ…!!」
『今から行くから待ってろ!!』
そう言って政希は電話を切った。
涙は止まらなかった。
雪奈に対する申し訳ない気持ちと政希の優しさで溢れる涙。