S彼
自室に着くと、タクは当たり前のようにベッドに腰掛けた。


「こっち」


タクに言われるがまま、私はタクの隣に座る。


ここ、私の部屋なのに主導権は全部タクで。


私はただ、忠実な犬のようにタクに従ってる。


「オレ、今週の土曜日にここ発つけど、茜はどうすんの?」


タクの問いかけに、「え?えっと…一緒に行こうと思ってるけど…」って答えると。


「バイト先にはちゃんと話したのか?」


……あ!


そうだ。今日はバイトが休みの日だったからいっちゃんと会ったんだけど。その帰りにバイト先に寄って話してこようと思ったのにすっかり忘れちゃった。


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