密の味~言葉じゃ足りない~


「こ、高1の時から……」


「ホンマに!? めっちゃ長いやん」


「う、うん」


「じゃあ今の彼氏が、初めての彼氏なん?」


ただ黙って頷く。


「ふ~ん」


岩月君の声に微妙な翳りを感じた。


「って事は。彼氏以外の男知らんねや?」


思いも寄らない言葉だった。


まさか岩月君が……。


「知りたない? 他の男」


頬が紅潮する。


思惑を明らかにして。


カメラを構え、私を捉える。





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