ポケットに婚約指輪
「あの後映画情報調べたんだけどさ。口コミ一番人気は【10年目の手紙】っていう泣ける恋愛映画。俺的にこっちかなって思うのはコメディ交じりの【プリティ・ハングリー】ってやつ。どっちがいい?」
泣ける映画と笑える映画か。
終わったときに笑った顔を見せれるのは。
「コメディの方が良いです」
「そう。意見があったね。じゃあこっちにしよう」
決まるとすぐに里中さんは券を買い、ポップコーンや飲み物なんかを手早く決めていく。
私はついていって、聞かれた好みに答えるだけでいい。
なんて楽チンなんだろう。彼といると。
「割と良い席空いてて良かったよ」
中央よりは右手側だけど、それでも字幕を見るのには問題ない位置だ。
映画自体は、少しぽっちゃりの大食漢の女の子が上司に恋をしてしまうお話。
彼は自分に厳しく、太ってるなんて自己管理がなってないからだって何度も怒鳴られて、主人公はダイエットを一念発起。
絶対痩せて、彼に告白するって意気込むんだけど、なかなか上手くいかなくて、って言うようなストーリー。