BrandNewDay
     ★

 カーテンのわずか開いたところからの光が眩しい。鳥も鳴いて、朝だという事を知らせてくれる。

 でも眠い僕はまだうとうとと布団に潜る。あれ…なんで僕、冷たい体に触れて……って、

 「うわあああああああ!」

 驚きすぎて僕は冷たい体のそいつを思いきり蹴ってしまった。

 ドカッ…ゴンッ

 「うぎゃっ!!?」

 そいつは上半身裸のままで、ベッドから鈍い音をたてて落ちた。

 そうか…僕、あのまま寝たのか…。で、千鶴が服を着せてくれたみたいで僕は服を着ていた。でも千鶴は服はズボンだけで、今落ちた衝撃で頭を抱えていた。

 「ひっでーよ!蓮!…いきなり蹴飛ばすなんて…いってー…」

 「あー…ごめんごめん…つい驚いて…」

 「驚いてって…夜はあんなことやこんなこ…とぶっ…」

 バシッ!

 僕は枕を千鶴の顔面に投げ付けた。

 「ば、ばかぁっ!それ以上言ったら怒るからなっ!」

 「いつつ…もう怒ってんじゃん…」

 頭の次は顔かよ…とぶつぶつ言いながら起き上がり、僕に覆いかぶさるように近づいて、ちゅっと音を立ててキスをした。

 「なっ…!」

 僕はかあっと顔が熱くなり、ぱくぱくと口を動かす。それを見た千鶴はくすり笑う。

 「おはよう、蓮」
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