BrandNewDay
 言ってることがむちゃくちゃだけど、千鶴は真剣だった。僕は一瞬だけためらった。やらないといけないことを…か。額に汗が滲み、何故か辛そうに見えた。

 「千鶴、じゃ4時までには学校に来て僕のとこにね」

 僕はやらないといけないことは問わず、ただ羽音君に成仏させてもらうために放課後までには学校に来るように伝えた。

 「いいのか?」

 「いいも何も千鶴が一生のお願いとか言ったんじゃん」

 千鶴はにっと笑うと、ありがとうと言い僕の髪をくしゃっと大きい手で撫でてきた。

 …こういうところが、こう胸がキュッっとするんだよ…。

 千鶴はちょっとよろめいた気がしたけど下に降り、兄さんに挨拶すると外に出て行ったようだ。

 「兄さん、おはよう」

 「…おはよう、蓮、千鶴君ね、気をつけたほうがいいよ」

 兄さんは真剣な表情で言う。いつもの笑みがない。兄さんの真剣な表情はかなり珍しい。

 「え?どうして…」

 「蓮…千鶴くんは…実際には死んではいないんだ…」

 …え?死んで…ない?だって車に引かれた後に救急車で運ばれて、30分後に死んでるんだろ?おばさん、言ってたし。しかも葬式だって…

 「ちょっ…何言ってんだよ!?千鶴は死んで、葬式までしたじゃんか…!」
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