BrandNewDay
 「…たり前だ…お袋は…?よっ…と」

 ゆっくり起き上がる千鶴は病室に僕しかいないことに気付く。

 「おばさんとさっき会ってさ、千鶴の面倒見てくれって。用事かな…?」

 「へぇ…っつーことは二人きりか…」

 …?

 「んー?なんか言った?聞こえなかった」

 「なーんにも。というかさ、目覚ましたら伝えたいことがあるって言ってたけど?」

 あ、そこらへんは幻じゃなくて現実だったんだ…?

 「え?言ったかなー?」

 僕は目を反らして、おどけてみせた。

 「ヤバイ…っ!蓮…俺、まだ…イタタタ…」

 千鶴はお腹を押さえて痛そうにしている。

 「えぇ!?ど、どしたの?大丈夫!?」

 僕が千鶴を支えるように近寄ると、千鶴はにっと笑ってキスをしてきた。

 「…んっ」

 甘いキスにだんだん深くなり、舌が絡まって…

 「…っはあ…騙したなっ!」

 「蓮が伝えたいことがあるって言ってたのに流そうとするからだろ?」

 「…だって…その」

 …伝えなきゃ、千鶴が好きだって。気付いた気持ちを千鶴に。
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