腐っても、青春
「いや…、否定できないっつうか、オレ、…いや、って何言ってんだろうな」


完全にテンパっている。

焦れば焦るほど、自分の思考と口が繋がらない。



「加藤?」



「いや、何でもねぇよ」



「加藤」
もう一度、名前を呼ばれて顔をあげた。


「加藤、勉強しすぎじゃね?」


オレは曖昧に笑った。否定も肯定もしない顔で。


「かもな」


「疲れてるときは休んだほうがいいぞ」


大石は、昨日のテレビ観た? というような軽さで喋っている。

その内容は、オレにとっては恥ずかしくて逃げ出したくなるようなものだというのに。
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