Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】


「雪貴君、
 少し場所をかえようか」



そう言われて連れていかれたのは、
カンファレンスルームと
プレートに書かれた一室。
 


二人きりの部屋。




「悠久先生、
 唯ちゃん……どうなの?

 俺……ツアーに行く前に、
 唯ちゃん、傷つけたんだ。

 だから……」 

「雪貴君にとっても、
 彼女は大切な人だったんだね。

 まさか、彼女が隆雪君が言ってた
 女性だとは思わなかったかな。

 でも君が、彼女が熱を出して脱水を起こしてた時、
 一人で抱えて飛び込んできた理由が分かったよ。

 あの日も、必死だったから。

 彼女は今、ここで入院してる」



悠久先生の言葉に
俺は言葉を失う。


唯ちゃんが入院?



「入院……」

「精神的にも
 追い詰められているみたいで、
 見かけた時はびっくりした。

 ツアーに行く前に傷つけたって
 雪貴くん言ってたよね。

 何があったの?」


何があった?
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