Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
俺が聞けないでいる
質問を託実さんが
ストレートにぶつける。
その言葉に対して、
二人の医師は、
ゆっくりと横に首を振った。
わからないの?
唯ちゃんが記憶を
忘れたいほどの
苦痛だった出来事なら
覚えていなくていいと思う俺。
それでも思い出してほしいと
望む俺自身。
「記憶が現時点では、
取り戻すのか、
そのままなのかも
正直わかりません。
何かのきっかけで、
ふと取り戻すこともあります」
唯ちゃんの主治医が
静かに告げた。