Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
「わかりました。
彼女に関しても、
何か進展がありましたら、
俺の方にも
連絡頂ければと思います。
彼女が忘れた記憶は
Ansyalの秘密にかかわる
核になる記憶ですので
彼女次第では、
今後のこちらの対応を
考える必要があります」
託実さんは、
落ち着いた声色で
それを告げて、一礼すると
静かに部屋を後にしていった。
俺も慌てて、一礼して
託実さんの後をついていく。
「託実さん?」
「雪貴、Ansyalの方は
俺に任せていいよ。
一応、事務所にも話を通しておく。
こうなったら、
どんな状況を想定しても、
対応できるように
周囲を固めておかないとね。
Ansyalとしては、
暫く地下作業で、
ツアーも予定してない。
雪貴も、地下作業に顔を出しながら
今は自分の学業を大切にしな。
来月は、コンクールだろ。
もう二学期も始まるしな」