Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】


唯ちゃんの病室を後にして、
俺たちは四人は、
カンファレンスルームに移動した。


「託実、雪貴君。
 緋崎さんの状況を軽く説明する。

 彼女が、Ansyalのファンであることと
 雪貴君と隆雪関わってそうだからね」



そう言って、椅子に着席した
俺と託実さんに、
唯ちゃんの主治医は切り出した。



「彼女の現状は、解離性健忘。

 解離性健忘は、
 本人にとっての大きなストレスがかかり
 その記憶を封印してしまっている状態。

 階段から転げ落ちた時の、
 脳震盪も多少の影響はあるだろうけど、
 悠久の見立てでは、軽症。

 それで悠久からさっき聞いた、
 状況と、ツアー中に倒れた雪貴の状況。

 それらを踏まえて、
 君たちにも伝えようと思った。

 彼女の日常を守るために……」

「裕兄さん、
 彼女の記憶のは、
 戻る見込みあるんですか?」

< 338 / 613 >

この作品をシェア

pagetop