Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
唯ちゃんの病室を後にして、
俺たちは四人は、
カンファレンスルームに移動した。
「託実、雪貴君。
緋崎さんの状況を軽く説明する。
彼女が、Ansyalのファンであることと
雪貴君と隆雪関わってそうだからね」
そう言って、椅子に着席した
俺と託実さんに、
唯ちゃんの主治医は切り出した。
「彼女の現状は、解離性健忘。
解離性健忘は、
本人にとっての大きなストレスがかかり
その記憶を封印してしまっている状態。
階段から転げ落ちた時の、
脳震盪も多少の影響はあるだろうけど、
悠久の見立てでは、軽症。
それで悠久からさっき聞いた、
状況と、ツアー中に倒れた雪貴の状況。
それらを踏まえて、
君たちにも伝えようと思った。
彼女の日常を守るために……」
「裕兄さん、
彼女の記憶のは、
戻る見込みあるんですか?」