Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
スタジオに来る予定の時間、
兄貴は現れなくて、
心配性の託実さん頼まれて
兄貴を探してた。
この場所が
兄貴が好きな場所だったから。
兄貴を探して駆けつけたこの場所で
俺は、唯ちゃんを見つけた。
唯ちゃんを見つけた俺は、
彼女に声をかけたものの
彼女は俺に
反応なんか示してくれなくて
大人を呼びにいかないと……。
俺一人じゃどうにも
出来ないと思って
その場所から駈け出した。
その途中、
背後で兄貴の声を聞いた。
携帯の届かない山奥。
ひたすら村がある、
山の麓まで走り続けて
消防団に助けをお願いした。
消防団と一緒に
もう一度、兄貴と唯ちゃんの居る山に
戻りたかったのに、
ガキだったら俺は戻れなかった。
『深夜だから君をこれ以上、
捜索に加わらせるわけにはいかない。
後は、おじさんたちがするから』
後は……二人が帰ってくるのを
待ち続けるだけの時間。
唯ちゃんを連れて、
俺の前に姿を見せた兄貴は、
俺の頭を優しく撫でて、
呼び寄せたタクシーに乗せた。
先に戻った自宅。
兄貴が帰ってきたのは、
二日後だったけど、
その日を境にまた、
兄貴は笑ってくれるようになった。