Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】




門の向こうには、大きなロビーが広がっていて、
その一角の大きなカウンターの前には
制服をキッチリと着こなした
スタッフさんが立っていた。



いかにも出来る女を匂わせるスタッフたち。




彼女たちが一斉に、
お辞儀をする。



買い物袋が浮いてるよ。




「隣のトパーズの宮向井です」

「お待ちしておりました。
 託実様のお部屋ですね」




そう言うと、機械の上に
指だけを乗せるように促して
私と雪貴は、指を乗せると
開いたエレベーターで
最上階へと向かった。



高層マンションの最上階。




インターホンを鳴らすと、
すぐにドアが開かれた。





「いらっしゃい。
 雪貴、唯ちゃん」




出迎えてくれた託実さん。



促されるままに、
部屋の中に入った私は、
窓から望む景色に感動する。




「何?
 百花、凄いマンションじゃん」

「ねっ。
 私もびっくりしたの。

 最後に立ち寄った家と、
 今の家、違うんだもの。

 建物は違わないのに」




退院した百花は、
ラフな服装に着替えを済ませて、
広いリビングの革張りの
ソファーにチョコンと座ってた。  



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