Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】




「あれ?此処?」


「うん。

 このマンション特殊なんだよ。
 
 地下駐車場では、全部の敷地が
 繋がってるんだけどね。

 地上の建物は、7つだったかな?
 複数の財閥が管理してるんだ。

 一つは俺と唯ちゃんたちが
 住んでるマンション。
 
 俺が住んでる建物を管理してるのは、
 トパジオスレコードの二人の一族。

 花京院と紺野。

 託実さんが住んでるのは、
 伊舎堂グループの持ち物。

 んで、あっちに見えるのが
 十夜さんの持ち物で、
 その隣が三杉と早谷(はやせ)。
 
 最後の一番奥が、
 徳力って言ったかな。
 
 何せ、それぞれの財閥が
 管理してる分だけ
 専用のエントランスが作られてるんだ」



雪貴の説明に、納得しながらも
やっぱりパンピーには
次元が違いすぎる話だと感じた。



でもそのどの苗字も、
神前悧羅にとっては、
切っても切れない有名人ばかり。


授業料なしに惹かれて
必死に歩き続けた学校生活だったけど
私の母校って、
やっぱり強者ばかり揃ってるんじゃん。


それぞれの名字から連想する、
学院の伝説になってる
メンバーたちの噂を今一度、
思い出してた。


雪貴は数多くあるエントランス一つ。

伊舎堂グループの紋が刻まれてる
建物の前で備え付けのベルを鳴らす。



防犯カメラらしい
機械が頭上で動いた後、
ランプが点滅して、門が開く。



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