輝く光の中で
「結論から申し上げます。消息は、あの事故のあと、イギリスを
 出たところまでは、解っているのですが、後の足取りが、全く
 つかめないのです。我々の力をもっても、つかめないのは、正直
 驚いております。逆に、アルフレッド様、何かヒントはございませんか?」

「我が国の力をもっても、探せないだと・・・・一体、何者なんだ」

と、父上も驚愕していた。

「まさか、マフィアかどこかの令嬢?」と、マリーが憶測を飛ばす。

「マフィアではない。何故なら、万梨阿の友人たちは、それなりの
 セレブだ。友人の二人に会ったことがある。」

「そうですね、一人は、大病院の娘で、一人は、日本の華道の家元の
 娘です。中学の時からの友人だと伺っております。」
と、エリオットが口をはさんだ。

「そしてもう一人、多分、その子が一番の鍵かも知れない。」

「どんな女性なの?」と、マリーが聞いてきた。

「やはり中学からの友人で、万梨阿の兄の恋人でもある、『ホテル・
 カメリアの娘』だ・・・。」

「えっ、ホテル・カメリアの・・・・・」マリーが驚いていた。

「実は、セドリック達にも言ってなかったんだが、クリスマスに
 行った時のホテル代は、僕も万梨阿たちも、一銭も払ってないんだ」

「「えっー、そうだったんですか・・・」」と、セドリックとエリオット
が、目を丸くした。

それもそうだ、あの時の部屋は、セドリックとエリオットの部屋と
万梨阿の友人たちの部屋は、ツインだったが、それでもハイクラスの
部屋だったし、僕と万梨阿の部屋はスイートだったからな・・・。

「えっ、そんなにいい部屋に泊まったの?」と、母が聞いてきた。

「はい、私達は、ツインでしたが、ハイクラスのツインで、殿下たちは
 スイートに泊まったんですから・・・・そりゃー驚きますよ」

とセドリックが答えた。
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