輝く光の中で
日本に帰るまで、あと僅かになった頃、アルが

「万梨阿、3日間ほど、旅行に行こう!だから支度して」

「うん、分かったわ。どこに連れて行ってくれるの?」

「王室の別荘だよ。掃除は済んでいるから、食料とか買い込んで
 別荘で、三人だけで、ゆっくり過ごそうと思うんだけど、
 どうかな?」

「うん、三人だけで、ゆっくりしようか!」と、笑顔で答えると
嬉しそうに、

「万梨阿のご飯が食べたい!?」と、言われたので、

「いいわよ。私のご飯で良いんなら、いくらでも作るよ!」

私たちは、これから人々の目に晒される生活をしていかなくては
ならない。

多少のプライベートはあっても、それは今までの生活と比べると
全く足元にも及ばない生活になるだろう。

それを、見越してアルは、パパラッチが追いかけて来ないうちに
、三人でゆっくりして、今までの分を埋めたかったん
だと思った・・・。

アルは、一旦宮殿に帰って旅行の支度をしてから、私たちを
迎えに来た。

アルが戻っているうちに、支度が出来たので、アルが迎えに来て
すぐに出発した。

アルの車には、輝が退院するとき、既にチャイルドシートが
用意されており、それから常に後部座席にセットされていた。

三人で、別荘へ行く道すがら、スーパーに寄り、3日分の食糧を
買い込み、車に積んで、別荘へと向かった。
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