痛々しくも生きている

部屋決めジャンケン…ってふざけんな!




生徒会室から飛び出して(だってあの榊って奴ちょームカつく!)、只今寮に向かってまっす。


この学園は敷地が広いからって地図も事前に渡されてる。おかげで迷うことはない…ハズ。

もし地図を忘れても、所々に標識があるから大丈夫。(てか学園内に標識あるとか普通じゃねぇよ。)



「えっと、確かここら辺を曲がって…………うわ、」



なんかデケェの現れた。

さすが1000人を超える生徒数なだけに寮がでかい。ハンパなくでかい。


あまりにもデカ過ぎて口を開けながら固まっていると、聞きなれた声が後ろから聞こえてきた。



「おーっす、愁。生徒会任命おめでとー」

「……きょうちゃん。ガチでおめでたいとか思ってんのか?」

「? おう、当たり前だろ。生徒会に入れば色々とお得な特典がついてくるんだしよぉー」

「は……特典?」

「はい出ました愁の学園無知ー。お前ホントにこの学園入って命落とすかもよ?」

「ッハ、だいじょぶダイジョブ。アタシにはきょうちゃんが付いてるから」

「うはー!そんな自信アリアリなお前にステキなお知らせがあるんだぜー」

「お知らせ?」



アタシが頭に「?」を浮かべると、きょうちゃんは得意気に指を振って教えてくれた。



「実はな、寮は女子と男子で混合………いわゆる共同ってやつなんだよな!」

「…………はあ?」



それマズくね?

さすがにこの歳で共同ぅう?



「なんかの間違いじゃ……「ねぇんだよなー。こ・れ・が♪」



この学園アリエネェ。

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