輝龍―崩壊篇―【完】
「で…―黒幕はどこだったんですか?」
黙っていた(放心状態だった)龍陽が口を開いた。
「黒幕は全国No.2の華燐組だ。今回の薬に、強姦、臓器売買…と最悪な組だ。」
「丁度潰す予定だったんだ。好都合だ。」
そう言いながらも、顔を伏せる親父は、きっと考えている。
今回の抗争は危険が多すぎる。
相手は手段を選ばない。
何が起こるか分からないから…その分、覚悟が必要だ。
そして、親父は顔を上げた。