Hina

「例えば?」

「例えばぁ・・・・・・PKマートは高層マンションに住む奥様ご用達だからぁ、つるやへ行った方が分相応だとかぁ・・・・・・ホテルのプールは招待券貰っても、駐車料金とかドリンクとか高いからお得じゃないとかぁ・・・・・・」

「ふんっ、何それ。有り得なくない?」

みいちゃんの放った言葉にさすがに俺もむっとした。そして俺の方を見ようともしないみいちゃんとお付き君に詰め寄る様にして言った。

「有り得ねえ事はねえよ。後で不安になったり、ひもじい思いをしたりしない為には大事な事だろ?」

相変わらずみいちゃんは俺に視線を合わせようとはせず、妃菜を見下すような表情をして

「そんなにいいなら一生、そうしてなさいよ。だけど結局お遊びでしょう?いい身分よねぇ。物珍しさだけでそんな生活を楽しめるなんてねぇ」

と言った。


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