Garnet~大好きの伝え方
「どう、して?」

「そっ、なんであんなことになっちゃったの?」

「どうして……か……」

僕は、――上手く答えることができなかった。

どうしてかって?

理由はわりと簡単で、やっぱり、しょうもない。

自分自身で、僕は最低だとか最悪だとか自虐していても、いざそれを他人に言うことができない。

保健室で「僕は最低なんです」と真木先生に言ったけど、

あの時はまだ、僕は本当に最低じゃなかったんだ。

それが……今はどうだろう。

僕は加奈を突き放して、自己嫌悪に陥って。

それでうじうじしている。

最低とか最悪とかなんて話じゃない。

僕は、あまりにも、無様だ。

そのくせ……そのくせ……
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