俺様彼氏とあたし様。
無意識に寧音の胸に顔を埋めた俺は背中に手を回して軽く抱きしめ返した。



「ヒナがいなきゃ死んじゃう~…。怒ってごめん。だからもう戻ってきて…」

「自分が許せねぇよ…」

「あたしが許すもん。日向はあたしといたくない?他の女でいいの?」

「よくねぇ…。寧音といてぇよ…」



まだ一緒にいていいのか?



寧音は幸せなのか?



「だったら日向はあたしのになんなきゃダメ…」

「俺といて幸せになれんの?」

「日向といなかったら幸せじゃない…」

「マジごめんな?」

「もういいもん…。日向が戻ってくれば全部チャラだよ!!」

「ごめん…俺も寧音ナシじゃ死ぬ…」



それからキツク寧音を抱きしめた。



やっぱり寧音じゃなきゃムリだ。



この感触。



この匂い。



俺は寧音じゃなきゃダメなんだ…。




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