俺様彼氏とあたし様。
徐々に減って行く搭乗客。



本当に起きない日向…。



「日向、起きないと殴るよ」

「殺すぞ寧音…。後少し…」



喋るなら起きてよ~!!



「日向、仕事だよ」

「ウソッ!?もう着いたの!?降りる!!」

「案外簡単に起きんじゃん…」



少し目が赤い日向は、あたしの荷物をさりげなく持ってくれた。



何で!?



優しいと怖い…。



「日向、自分で持つよ?」

「ん?そう?はい」



普通だ…。



もしかして日向って紳士だったりする?



それにしてもカワイイ寝顔だったな。



ん?



何考えてんのあたし!!



日向は顔だけ、そう、顔だけだよ。



蓮に似てるから顔は大好き。



顔だけね?



「日向、後髪が跳ねてる」

「マジ!?直して?」



少し屈んだ日向の髪を手櫛で直してあげた。



何か…日向の髪に触れた指先が熱い…。




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