花火~散る記憶~




___翌日、目が赤く腫れていた。


せっかくの修学旅行なのに、なんだか最悪の朝スタートになってしまった。





「んー…あ、繭おはよー」



「おはよ」







まだ眠いけど、眠れない。

まだ5時だから 部屋を出ることはできない。





でも……日の出見て見たいなぁ

沖縄の日の出、少し楽しみにしてたし。




ここからじゃ、ちっとも見えやしない。

真莉香はまた寝たみたいだし……私1人でいってこようかな。





昨日と同じ場所に行った。

ここは、良い思い出がない。逆に最悪な思い出しかない。



「巧弥くん……」







巧弥くんもこの朝日を見ているのかな。
同じ地球にいるもん。


同じ空の下にいて、同じ空気を吸っている。






…なのに、どうしても手は届かない。
伸ばしても 離れてしまう。



こんなに切ないのは、初めて。




「私……巧弥くんの事好きだよ。今はまだ次とか行けないや…」







竹内くんも、昨日のままで 話し掛けても素っ気ない。

あっくん…







頭の中を過る。
早く自分でなんとかなれるようにしたい。


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