月明かりが照らす廊下。
いきそうになった瞬間。
「あっ・・・・。
え・・・?」
浩仁の指が抜かれた。
「い、いかせて・・・」
指をティッシュで拭きながら、浩仁は私に軽く、キスをした。
そして、耳元で呟く。
『続きは・・・、今夜。』
そして、頭を撫でてくれる。
「・・・うん。
わかった・・・」
私たちは、立ち上がった。
『・・・じゃ、俺、帰る準備してくるから。』
「いってらっしゃい。
私、待ってるね」
最後にもう一回、ぎゅーっと抱きついた。
『ふふ、すぐ行く。』
「ばいばい」
顔を見合わせて、笑う。
そして、私たちは玄関に、職員室に。
別れて歩いた。