キスマーク
「やっぱり―…怒ってる?」
「怒ってなんか―…」
別に今、怒ってなんかない。結局、今夜も何時もみたいに抱き合ったことに不満なんて無い。
だって、それが私達。
私とヒロが会う目的なんだから―…
そう思って、ぎゅっと強くシーツを握る。けど、
「ねぇ、ヒロ……」
「何?シオリさん」
「何時から駅に来てたの―…?」
コーヒーショップで見たあのツーショットを思い浮かべて、そんな問いをしてしまう私。
「駅に着いたのは―…21時半過ぎくらい、かな。俺もシオリさんのこと、捜してたけどなかなか見つからなくて」
「じゃあ……駅に着くまでは?」
「着くまで?」
「ずっと家で私からの連絡―…待ってたの?」
“私に会いに来るまで何処で誰と何をしてたの”
そんな気持ちでヒロに訊ねてしまう。