ダイス
詳しく話をきいてみれば、雪音には両親どころか親類もおらず、一人になってしまえば路頭に迷うとのことだった。
だから、生きていく為なら見ず知らずの男とも結婚くらい容易。
生きていくことに固執した強かさを持った少女。
それが雪音だった。
だが夜になると決まって震え出し、何度も新井の名を呼んだ。
新井の存在は彼女にとって生きる糧だったのだろう。
左遷は、そんな彼女の側にいるのには好都合だったので、文句を唱えることもなく頷いた。
そして、それから三年の月日が流れたのだ。
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