ダイス



「捜査本部の方では?」


昨夜の捜査会議、深水は姿を見せなかった。


確かに夜遅いものではあったが、昔はどんな時間の捜査会議でも必ず出席していたのに。


未解決捜査班としての参加だから捜査本部にはさして重要なポジションではないと思っているのだろうか。


「特に進展はありませんでした」


紗江子は深水の向かいに腰を下ろしながら答えた。


目の前には紘奈によって紗江子用にカスタマイズされたコーヒーが置いてある。


ミルクを二つに、砂糖を一つ。


その好みを紘奈に告げたことはない。


ただ一度、目の前で自分用にコーヒーを淹れただけ。


要するに洞察力に優れているということ。


蓮のコーヒーはミルクが一つに、砂糖が二つ。


それも完璧なようで、蓮は旨そうにコーヒーを啜っている。



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