ダイス



次に死んでいるのは最後の一人。


「でもそれだと、最後の数字は六だから、後六人死ななきゃいけなくなる」


そこに水を差したのは深水だ。


紘奈の推察に深水はいつも水を差すが、それは深水の性格のようなものだ。


紗江子が共に事件を追っていた時も、このようにして推察に一々水を差してきた。


こうしたことで、次の見方が決まるのだ。


「だから、何となく思い付いたことですよ」


だが紘奈はそのことに気付いていないのか、唇を尖らせた。


素直さが可愛らしい。



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