冷たいアナタの愛し方
オリビアが全力で戻って来ると、茂みからひょっこり顔を出した青年…シルバーが満面の笑みで出迎えてくれた。


…尻尾があれば恐らく振り千切れんばかりに振っていただろう。


だが全裸なので茂みから出ないように言うと、背中を向けながら後ろ手で服を入れてもらった紙袋を手渡した。


「それを着て。着方はわかるでしょ?」


「うん」


「早く着て。誰かに見つかると変質者だって思われちゃうわ」


ベンチに座って待っている間、本当にこの青年がシルバーなのかとうんうん頭を悩ませながら考える。

どう考えても現実的ではないが…それでも何故かこの青年がシルバーだと思えてしまうのだ。


「どうしてかしら…。ああそれよりもちゃんとお城に戻ってみんなに謝らなくちゃ…」


大きなため息をついて頭を抱えていると、がさがさ音がして背後から急にぎゅうっと抱きしめられて、また絶叫。


「きゃぁーーっ!?」


「オリビア……僕…シルバー」


「え、ええ、そうね…うん、あなたはシルバーだわ。瞳の色も同じだし…元の姿に戻れるの?」


濃緑のだぼっとしたパンツに白い長そでのTシャツとサンダルを履かせたシルバーはいかにもな好青年で、すりすり頬ずりをしてくるシルバーにどぎまぎしてしまう。


「多分、戻れる」


「じゃあいいわ。ね、その姿でルーサーたちに会ってみましょうよ。どんな反応するかしら…想像するだけで面白いわっ」


「うん。オリビア……大好き」


「きゃあーっ!」


また頬をぺろぺろ舐められたオリビアが絶叫する。

獣の姿のシルバーにされるのは問題ないが…今のシルバーは活発そうで爽やかな好青年だ。


「あ、あと私のことはみんなの前ではリヴィって呼んで。いいわね?」


「うん、オリビア」


…本当に分かっているのか分かっていないのかわからなかったが、歩くにもべったりくっついて離れないシルバーが可愛らしくてつい好きにさせてしまった。
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