冷たいアナタの愛し方
ジェラールとオリビアがくっつけばいいとずっと思っていた。

だが…今は…本当にそう思っているだろうか?


オリビアは、何故今泣いているのだろうか?


誰を想って?

何に怒って?


「…オリビア」


「泣いてないわ。目にゴミが入っただけよ」


シルバーがオリビアを身体に埋めるようにして抱きしめているので表情はわからないが、声は震えているし…絶対泣いている。

こんなに激しくジェラールを否定するとは思っていなかったので、正直言って頭が回転していなかった。


「…ジェラールはオリビアのこともリヴィのことも気にかけているんだよ。どっちにしても君なんだ。ちょっと冷たく感じるかもしれないけど、本当は優しくて何からも守ってくれる強い人だよ」


「……」


返事はなく、ベッドに近付こうとするとシルバーが金色の瞳を光らせて無言で近付くなと訴えかけてくる。

しばらく様子を見ていたが、結局オリビアは顔を上げなかったので仕方なく2階へと上がると、ジェラールは傷口を保護していた包帯を取って傷の確認をしていた。


「なんだその顏。あいつにやりこめられたのか?」


「君じゃないんだから一緒にしないでもらえるかな。…まあちょっと怒らせたけど」


「怒らせた?あいつを?ものすごい毒吐かれただろ?令嬢のくせに口が悪いなんてどんな育ち方をしてるんだ」


ぶつぶつ文句を言いつつも、それは関心の対象だから。

ルーサーは力なくソファに身体を放り投げて寝転ぶと、高い天井を見上げて呟いた。


「どうすればいいのかな…」


「は?今何か言ったか?」


「いや、別に」


ジェラールをもやっとさせたルーサーは、落ち着いたオリビアが2階に上がってくるまで引きこもった。
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