「同じ空の下で…」
アイスを食べ終わると、瞬と一緒に事務所を出た。
タケルは、あと30分だけ頑張ってみると言っていた。
もう終電なんてとっくに過ぎていたので、瞬に送って貰う。
月がやたらに綺麗な夜。
「…今日さぁ、渡したい物あったんだ。」
「うん、何だろ?」
軽く返事をしながら、運転席の瞬を見る。
月の光に照らされて、絵に描いたように美しいシルエットの瞬が目に飛び込んでくる。
「少し早目のバースデープレゼント♪今日、丁度1か月前じゃん?」
「えっ?マジですか?…てか、もう私に歳をとらせたいの?」
運転する瞬の左脇を軽くグーでパンチする。
「…だってさぁ、来月はイベント本番もあるし、それやりながらアメリカ準備もしなきゃならんし…ゆっくり会えるかわかんねーし…。」
「…ああ、そうだね。…でも、プレゼントなんて要らないのに。」
「あ、そ。じゃ、あげない。」
「え、やっぱ欲しい!」
「俺に謙遜とか通用すると思うな、艶香!」
「はいごめんなさい、プレゼント是非下さい!!!」
「アパートついたらね。」
「わーい!何かな何かな!」
・・・・と、馬鹿みたいに子供ぶってはしゃいでみたりする。