ケータイ彼女に恋して


山川……ミズ…キ…


大洲小学校は俺の母校。

山川…その名前…、

覚えがある………


え〜と、



俺は、チラリとミズキの横顔を見た。

その顔は、残像を挟み、霞みがかり、記憶の糸が手繰り寄せる……

まだ幼く、八重歯を覗かせ、よく笑ってた…―――、



「あーーーーっ!!」


「みっちゃん!?

もしかして、あの…みっちゃん!?」


俺に舞い降りたそれは、確かに記憶の隅にあった、当時のみっちゃんと隣りに座るミズキと重なり、

大声を上げた。


そんな俺を見て、ミズキは優しく微笑んで、

かと思えば、膨れっ面をして、


「瞬クンのせいだからね…」


そう言った。


「ミズキ…いや、みっちゃんかぁ〜!

懐かしいな!!元気してた!?変わってないなぁ〜」


「変わってないなら、すぐ気づいてよね。

…私は最初の中華料理屋ですぐ気づいたんだから…」


そう言って、ミズキは膨れるでもなく、微笑むでもなく、

八重歯を覗かせて、

ニッコリと笑った―。
< 153 / 164 >

この作品をシェア

pagetop