noir papillon
迫り来る火炎を斬り裂くミヤビ。
熱風が肌を掠め髪を揺らす。
「っ……」
ハル達が回復するまでのその間、柴架の足留めをし何とか時間を稼がなければ…
此処から離れ距離を取る事が適作か?
そうすれば、此処に居るよりは少しばかり時間を稼げる事が可能な筈。
そう考え駆け出したミヤビだが、数歩足を進めた所で動きを止めた。
柴架が立ちふさがり捕まった訳では無い。
恐怖から動けなくなった訳でも無い。
只理解してしまったのだ。
自分は、逃げる事しかできないのだと。
1人では何もできない、救えない。
無能で無知で無力なのだと。