この恋は、絶対に秘密!
じゃあ、あの時未来くんはキッチンにいたんだ。

きっとお父さんが宏典さんと私のためにご馳走を用意して、食事会でもしようと企んでいたんだろう。

……余計なことを。



「すごく心配だったから今日も朝から様子見に来ちゃった」



そう言って少し眉を下げる未来くんは飼い主の帰りを待ち侘びる犬のようで、不覚にも可愛いと思ってしまった。


汐美さんが言ってた『もう一人私を心待ちにしてる人』っていうのは未来くんのことだったのね。



「……本当に心配したんだぞ」



未来くんの言葉に便乗して、険しい表情になったお父さんが言う。

真剣に言われると、身を潜めていた罪悪感がじわじわと姿を現す。



「……ごめんなさい」



色々な人達に心配をかけたのは確かだから、素直に謝った。


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