この恋は、絶対に秘密!
「その節は」と言ってもつい一昨日のことなのだけど……。

軽くテンパっている私はとっても堅苦しい挨拶をして、岬さんの様子を伺う。


キョトンとして少し首を傾げた彼はいつになく可愛らしく見えるけれど、“それを言うためだけに来たのか?”という疑問がそこかしこから溢れ出ているのがわかる。



「あっ…この、借りた服!これを返そうと思って……!」



単刀直入に本題に入る勇気のない私は、とりあえず服を口実にしようとバッグを持ち上げた。

すると、ドアに手を掛けたままの彼は眉をひそめる。



「……あの服入れるのにそんなに大きなバッグが必要?」

「っ!」



岬さんの瞳は、私の考えを全て見透かしているかのように細められている。

ギクリとしつつ、とりあえずえへへと笑ってごまかしてみる。


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