この恋は、絶対に秘密!
新たな仕事が舞い込んできたのだからそれでピリピリしているのだとも思えるし、岬さんだって悩みの一つや二つあって当然だ。


だからそんなにたいしたことではないかもしれないけれど……

家でもたまに見せる物憂げな表情が頭の中でリンクして、気にせずにはいられなかった。



──だから、帰ったら岬さんを笑わせられるような話でもしてあげようかと思っていたのに。



「月末だってこと忘れてたぁ……!」



そんな独り言をため息とともに吐き出して、私はデスクに突っ伏した。


月末は私達総務も大変な時期。

食材や消耗品等を納品する時に毎日貰う納品書と、パソコンに打ち込んだ金額とを照らし合わせて差異がないかを月末に確認するのだけれど、これがかなり大変な作業なのだ。


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