この恋は、絶対に秘密!
肩に掛けたバッグの持ち手を握りしめながらゆっくり振り返ると、運転席から身を乗り出す未来くんはとても険しい表情で私を見つめていた。


私がついた“ミサキさんは女性だ”なんて嘘は全く意味がなかったのかもしれない。


だって、彼は岬さんのことを知っている……?

でも『傷付くだけだ』って、どうして?



「……どういうこと?」



一気に沸き上がる疑問を整理出来ないまま、そう言葉が口から零れた時だった。



「──和久井さん!?」



低くて滑らかな、私の大好きな声が響き渡る。


振り向くと、未来くんとは反対側の門の手前で車を停めたらしい岬さんが、怪訝そうな顔でこちらに来ようとしていた。

岬さん、と思わず声に出してしまいそうになり口をつぐむ。


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