この恋は、絶対に秘密!
きっと酔っているせいなのだろう。

だけど、私にはそんなふうに割り切ることは出来ないし、バクバクと波打つ鼓動も治まるわけがない。

とりあえず離れないと……!



私は胸の前できつく交差された腕の中で軽く身体を捻り、岬さんを見上げた。


無造作に流された前髪の隙間から覗く、哀愁と色気を漂わせる瞳と間近で視線がぶつかり合う。

またドキリとするけれど、それを隠すように笑ってみせた。



「……そ、そんな謝らないでくださいよ!料理のことなら全然気にしてませんから!
それより花火見ませんか?寝室からすごいよく見えるから、一緒に見たいなって思ってたんです!」



まだ解放されない腕の中で一気に喋り終えると、一瞬目を丸くした岬さんはふっと柔らかな笑みをこぼす。


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